心の始末
自分の心の始末をするのは、大変だとつくづく思う。これは私だけなのだろうか?
怒りや悲しみからくるストレスからウツになってしまう人の多さからいうと、どうやら私だけの特徴ではないらしい。
では、心の始末が上手な人と下手な人の差は何だろうか?
私の例をいえば、とにかく何でもかんでも引きずっている。忘れた筈の怒りを急に思い出して、再び怒りに火がつくというのはざらだ。
そのくせ、喜びには無頓着かもしれない。「あるもの」と認識はするけれど、すぐに忘れてしまう。
人は都合良く物事を解釈してしまうけれど、これでは全く都合が良くない。
何故負の感情にばかり目がいくのか?そして何故それに執着してしまうのか?
素直に喜びの感情に身を委ねられれば、これほど幸せなことはないのに…。
多分愛情の欠落と関係しているのだと思う。
自分に満足している人は、きっとそれほど物事に執着しないのだろうと思う。そして、次に進める。とても健全だと思う。
自分に満足していない人は、きっと求めても求めても足りないのだと思う。
人生の良い面に目が向けられていないのだと思う。
心の始末が下手というのはたぶんその点なのだと思う。無いものねだりなのだと私は感じている。今あるもので満足できないのは不幸だ。
人間どうしたって、自分の心を納得させて諦めなければならないものが、いくらでもある。それをどう認めて始末するか。
誰も自分の心の始末なんてやってくれない。
いつまでも引きずるより、その心をゴミ箱に捨てるように、潔く放ってしまえば気持ちは楽になる。
たかだか人生の中の一瞬の出来事に縛られている時間はない。